突然の発作や重篤な合併症を引き起こす可能性がある心臓や血管の病気は、多くの方にとって大きな不安要素ですよね。
そんな循環器疾患の治療・研究で国内外から注目を集めているのが、大津欣也氏が理事長を務める国立循環器病研究センター(以下、国循)です。
1977年の設立以来、病院と研究所が一体となり、最先端の医療技術を追求してきた国循は、今や日本を代表する“高度専門医療研究センター”へと成長を遂げました。
本記事では、大津欣也氏の経歴やリーダーシップ、さらに国循が誇る心臓外科手術の実力について、できるだけわかりやすく解説していきます。
大津欣也ってどんな人?その経歴とリーダーシップとは?

国内のみならず海外でも多彩な経験を積み、医療界の発展に大きく寄与してきた大津欣也氏。
彼の足跡をたどると、国際的な視点と高度な医学知識を駆使しながら、大阪大学での研究・教育、そして国循のリーダーとして活躍していることがわかります。
ここでは、彼がどのようなキャリアを重ね、どんなリーダーシップを発揮しているのかを見ていきましょう。
大津欣也の経歴
まずは、大津欣也氏の主な経歴を簡単にご紹介します。
大津欣也の学歴・職歴
1983年 大阪大学医学部卒業
1984年 米国国立保健衛生研究所(NIH)国立老化研究所 研究員
1988年 トロント大学 バンティングベスト医学研究部 研究員
1991年 フランス・ニース大学 生化学センター 研究員
帰国後 大阪大学医学部附属病院や大阪大学大学院医学系研究科にて助手・助教授などを歴任
2012年 英国キングスカレッジロンドン循環器科教授、英国心臓財団(BHF)教授を兼任
2021年 国立循環器病研究センター 理事長に就任
参考:国立循環器病研究センター
こうした国内外での幅広い経験が、大津欣也氏が持つ視野を大きく広げ、最先端の循環器医療をリードする原動力となっています。
国際舞台と大阪大学で築いた幅広いキャリア
大阪大学を卒業後、米国やカナダ、フランスなど世界各国の研究機関で臨床・研究を重ねてきた大津欣也氏。
さらに、大阪大学では長年にわたり医学教育や先進的な治療技術の開発に力を注ぎ、日本の医療界が必要とする優秀な人材を育成してきました。
国際的な研究経験がもたらす強み
- 多彩な研究経験 → 最新の医学知識と技術の習得
- 世界的な視野 → 国際基準の医療を日本に応用
- 先進的な発想 → 従来の枠を超えた革新的な治療法の導入
こうした強みが、国循理事長としての大津欣也氏を支え、多くの循環器疾患の患者さんへ新しい治療の可能性を提供しているのです。
国循を率いるリーダーとしての使命とビジョン
現在、国立循環器病研究センター(国循)の理事長として組織を牽引する大津欣也氏。
彼の掲げるビジョンは「世界最高水準の循環器医療」を全国に広め、多くの患者さんを救うことです。
- 研究 × 教育 × 臨床の連携 → 質の高い医療提供
- 国際的な医療ネットワークの強化 → 最新の治療法を積極的に導入
- 若手医療従事者の育成 → 次世代を担う人材を全国へ送り出す
大津氏のリーダーシップがあれば、国循はこれからも進化し続け、多くの患者に希望を与える存在となりそうですね!
国立循環器病研究センター(国循)の強みとは?

画像:国立循環器病研究センター
国内外から高い評価を受ける国立循環器病研究センター(国循)は、大津欣也氏が理事長を務める“世界最高水準の心臓外科手術”を提供する医療機関です。
2024年、米国ニュースウィーク誌が発表した世界専門病院ランキング「心臓血管外科部門」で、国循は世界24位・アジア2位にランクイン。
欧米のトップ医療機関にも匹敵する実力を持つ、日本屈指の心臓外科センターなのです。
ここからは、国循の特長や強みについて詳しく見ていきましょう。
病院と研究所が一体化した“高度専門医療研究センター”
国循最大の特徴は、病院と研究所の連携によって研究成果をスピーディに臨床へ反映できる点にあります。
最先端の医療環境
1977年の設立以来、心臓病や脳卒中など、重篤な循環器疾患に正面から向き合い続けてきた国循。
最新設備を整えた吹田市の新病院と「オープンイノベーションセンター」の密接な連携によって、診断技術や治療法の研究開発を加速させています。
専門チームが協力する包括的な診療体制
国循には、心臓血管だけでなく脳血管にも精通した専門医が在籍。
多職種が協力して複数の視点から患者を評価し、最適な治療方針を導き出します。
全国各地から紹介される重症患者にも対応しながら、死亡率や合併症率を全国平均より大幅に低く抑えるその実績は、まさに“高度専門医療研究センター”の名にふさわしいものと言えるでしょう。
国内トップクラスの実績!国循の心臓外科手術
国循では、年間1,000件以上もの心臓外科手術が行われており、その数と成功率は国内トップクラスを誇ります。
1977年の開設以来、全国から紹介を受けて幅広い年齢層の患者を受け入れながら、高難度の心臓外科手術を数多く実施してきました。
国循で対応する主な治療✅ 先天性心疾患の手術
✅ 重度の心不全に対する外科治療
✅ 大動脈手術(胸部・腹部)
最先端医療分野でも実績を誇る✅ 心臓移植
✅ 補助人工心臓(VAD)の開発・運用
これらの最先端分野でも高い実績を残しながら、多職種チームが連携して新しい治療法や医療機器の開発を進めています。
こうした取り組みが、高度かつ安全性の高い心臓外科手術を提供する基盤を支えているのです。
国循が誇る最先端の心臓外科手術とは?

国循では、日々の研究と技術革新を通じて心臓外科手術の安全性と精度を高める努力が続けられています。
ここからは、そうした医療技術の進化と、大津欣也氏が描く循環器医療の未来をのぞいていきましょう。
ハイブリッド手術室&ロボット支援!進化する手術技術
心臓外科手術をより安全かつ正確に行うため、国循ではハイブリッド手術室やロボット支援システムなど、先端の医療機器が積極的に導入されています。
ハイブリッド手術室とは?
ハイブリッド手術室とは、カテーテル治療と外科手術を同じ場所で同時に進められる特殊な手術室のこと。
複数の専門チームが同時に処置を行うことで、手術の時間短縮や患者の負担軽減が期待できます。
ロボット支援手術「ダ・ヴィンチ」
高度な外科用ロボット「ダ・ヴィンチ」を活用した低侵襲手術を取り入れることで、術後の回復を早め、入院期間の短縮を実現。
最先端技術を駆使し、多くの患者が安心して治療を受けられる環境が整っています。
ドクターヘリ&ドクターカーによる緊急対応
また、重症度の高い患者が速やかに治療を受けられるよう、ドクターヘリやドクターカーを活用した救急医療体制も充実。
搬送から手術までワンストップで対応できるため、患者の命をつなぐ大切な役割を果たしています。
大津欣也が描く“次世代の循環器医療”
国循の理事長として、大津欣也氏が目指すのは「次世代の循環器医療」の確立。
国内外を問わず、患者さんが循環器疾患を克服できる未来を描いています。
国際的な研究連携の強化
世界各国の医療機関との協力体制を築くことで、新たな診断技術や治療法を共同開発。
最新の情報をいち早く共有し、日本での実用化を進めることで、国循が持つ“世界最高水準の医療”をさらに進化させています。
若手医療従事者の育成と全国への医療普及
日本全国の医療機関で質の高い循環器医療を受けられるよう、若手医師やその他医療従事者の教育に注力。
地域ごとの医療格差を縮め、どこに住んでいても先端医療を受けられる体制を目指しています。
循環器疾患克服に向けたロードマップ
心臓病や脳卒中など、深刻な影響を及ぼす循環器疾患を克服するためのロードマップを策定。
誰もが安心して暮らせる社会を実現するため、研究と臨床の両面からさらなる革新を追求しています。
まとめ
本記事では、国立循環器病研究センター(国循)の実力と、理事長である大津欣也氏の経歴やリーダーシップについてご紹介しました。
本記事のまとめ
- 1977年の設立以来、研究所と病院が一体化して高度な治療を提供
- 世界でもトップレベルの心臓外科手術を行い、国内外から高い評価を獲得
- 大津欣也氏の国際的な経験が、国循全体の視野を広げ、先進的な医療技術の発展に貢献
最先端の研究開発や医療技術を通じて、多くの患者さんに新たな希望をもたらす国循。
その中心に立つ大津欣也氏は、研究・教育・臨床の連携をさらに深めながら、世界最高水準の循環器医療を全国へ普及し、循環器疾患に苦しむ人々を救うために力を尽くしています。
これからも国循は、「次世代の循環器医療」の実現に向けて進化を続け、世界の医療界をけん引していくことでしょう。
今後の動向にも、ますます目が離せませんね。